燃えて萌える

年末ぎりぎりに物件を見に行き、数日後に2019年がやってきました。
大晦日の紅白歌合戦では椎名林檎と宮本浩次の「獣ゆく細道」を観る。
屋根裏家はエレカシが大好きですが、なんとなく、なんとなくこの曲聴かず嫌いでした。

感動しきってしまい

無けなしの命がひとつ だうせなら使い果たさうぜ

借りものの命がひとつ 厚かましく使ひ込むで返せ

2019年のテーマは「背水の陣」である、と意気込んだのでした。



■2019年 1月6日
1月最初の日曜日 長島さんの活版印刷事務所にて本屋会議



■1月7日
はやばやと
HPのURL、ツイッターインスタFBのアカウントを作成。(初投稿は1月31日)



1月8日
正式に大家さんに空き店舗を借りる旨を伝える。



1月9日
工事業者さんに店舗、住居ともにリフォームの見積もりを出してもらう。
長島さんと2人で業者さんと相談。
屋根裏家については、

住居にする2階はトイレはある。水道、ガスの線は通ってるけど、キッチンまわり(シンクや給湯器など)の設備、お風呂が無い。
洗濯機はどこに置けるか…
屋根裏一家は夫婦2人に猫3匹。そしてものが多い。こんまりメソッドに則っても「ほぼときめくものばかり」。
人を呼んだときに寝床がでーんと見えているのはいやである。
2階は2部屋、これを有効に使うためにロフトを作ってそこに寝たい。
まあともかく一番の問題はお風呂。
天草に温泉はたくさんあるけれど、帰宅が非常に不規則な夫のことを考えても、お風呂はあったほうがいい。
で、
工事業者さんに相談しましたら…

給水排水やらお風呂という場所をつくる、などで
「200万弱」

って言われた。
・・・・・・・・
リフォーム補助は賃貸物件には使えないので、その価格を出すのはもったいないです
って言われた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

頭の中が真っ白になる。100万だって、50万だって真っ白だけども。
これ、そもそも住めないってことになるんじゃないの?
夫に言ったら「それはやっぱり住めないね」と言われるだろうと思った。

報告。したらば
師曰く
「上下水道は来ていてガスも来てる。クリアボックスで半身浴はあんまりだけど、何かあるはず。」
あれ?思ってたのと違う反応。

師曰く
「生活が、そこそこの給料を元手にさまざまなサービスに誰でもアクセスできてそれで経済が回ってるとかいうのはお伽話だ。
清潔観念とか生活観念の全体を、先ず自作し直さないといけない。」

師曰く
「本棚にいい本があるんだからそれを読みなさい。」

「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」坂口恭平 著 太田出版
無職無一文、着の身着のままで街におりたったら、そこからどう生活するか?
というシミュレーション方式で書かれた本。
坂口さんは熊本県出身で熊本市在住の建築家、作家、アーティスト。

埼玉に住んでいるときに坂口恭平さんを知って、
しばらく夢中になって著書を読んだことがあった。
だけど、ものすべてにときめくとか言っておきながら、
そこにあることさえ忘れているというざまである。
数年たって、本に救われました。

私かこうしているところをみんなで想像。笑える!!
実際にはいろんな方にお知恵をいただき、業者さんに入ってもらった上で見積もりよりもはるかにはるかに安い金額でお風呂が出来ました。
ただ、もうこれ住めないなというのではなくて
あ、こういうやりかたあったね、と思えたことはとても気が楽になれることでした。

燃えてる→萌えてる。逆境萌えに入った私達。

市の補助金の中で使えるのは家賃補助のみ。
ともかく自分たちで出来ることをやっていこう(でもダサいのは嫌だ)ということで、
このあと塗って塗って塗りまくる生活が始まっていくのでした。

※上に紹介しました
「ゼロから始める都市型狩猟採集生活」坂口恭平 著 太田出版
では、たくさんの生活する方法
段ボールハウスの作り方、生業の方法として貴金属を拾うなど
衣食住の方法が載っています。
こうあるべき、こうしたほうがいいじゃなく、こうも出来ると考えると
私は単純にとても気が楽になりました。そんな一冊です。

ちなみに坂口さんは歌もおススメ…

大杉栄の「日本脱出記」(本は岩波書店や土曜社から出ています)から「魔子よ魔子よ」を歌ったものが特に好きです。

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